野口悠紀雄『仮想通貨革命 ビットコインは始まりにすぎない』レビュー

こんにちは。今日も元気に保有中、桜井です。

今日は本のレビューをしてみました。仮想通貨に興味があって、「どの本読もうかな~」って迷っている人の参考になればと思います。

今回選んだのは、野口悠紀雄氏の著書、『仮想通貨革命 ビットコインは始まりにすぎない』です。

この本は僕が初めて読んだ仮想通貨本なのですが、タイトルにもある通り、仮想通貨が社会にどのような「革命」をもたらすのかが分かる内容でした。

仮想通貨トレードに直接役立つ内容ではありませんが、トレーダーとして仮想通貨に関わる人も、読んでおくべき内容だと思います。株式投資家もFXトレーダーも、勝てる人は投資対象の特性をしっかり理解していますからね。

それでは前置きもこの辺で、本の紹介に移りましょう。

概要

タイトル 仮想通貨革命 ビットコインは始まりにすぎない
著者 野口悠紀雄
出版社 ダイヤモンド社
出版日 2014/6/6
ページ数 276ページ

著者紹介

まずは、著者である野口悠紀雄(のぐちゆきお)氏の紹介を簡単にさせていただきます。

野口氏は西暦1940年生まれ、記事執筆時点で76歳です。元は大蔵省(現在の財務省)の官僚で、現在は早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問、一橋大学名誉教授として教鞭をとっています。いうまでもなく、経済学の超エリートです。

今回紹介する以外にも多くの著書を執筆しており、本人の公式サイトにあるものを数えただけでも100冊を優に超えます。しかもジャンルは経済にとどまらず、コンピュータの分野や「超」シリーズを始めとするエッセイなど、多岐に渡ります。

更に詳しい経歴などは、ご本人のウェブサイトから確認できます。気になる人は以下のリンクからどうぞ。

野口悠紀雄|プロフィール

内容紹介

経済学者である野口氏が、その知識や視点を活かして、仮想通貨が将来もたらすであろう変化を本書で述べています。あらゆる解説の裏付けに、実際にあった出来事や経済に対する深い造詣を絡めているので、とても説得力が強いと感じました。

内容を簡単に紹介すると、

  • 仮想通貨の登場によって起こった出来事
  • 仮想通貨とは何か
  • アルトコインの紹介
  • 現代の通貨の問題性と、仮想通貨がその問題を解消しうることについて
  • 将来、仮想通貨によってどのように社会が変わるのか
  • 公開鍵暗号と電子署名の暗号技術に関する簡単な解説

こんな感じですかね。

特に全編を通して強調されているなと思ったのは、「仮想通貨があらゆる取引の決済や送金において、大きなメリットをもたらしうる」という点です。

ネタバレになるので詳しいことは言えませんが、送金コストや取引手数料が仮想通貨によってほぼゼロになれば、そこがネックで実現できなかったビジネス、そしてDAC(分権化した自動企業)が実現する可能性までも示唆しています。

また、ケニアのエムペサに関するくだりも面白かったですね。海外の経済事情に関する知識が得られるのもまた、本著の魅力の一つです。

エムペサとは?ケニアで普及している、SMSで送金するシステム。ケニアのGDPのうち、なんと4割以上がエムペサによるものらしい。

もちろん海外だけでなく、日本の仮想通貨への対応に関しても、「こうすべきではないか」と論じています。野口氏は、世界と比べると(日本は)仮想通貨への対応が遅いという評価を下しており、先進国中では明らかに遅れを取っているとしています。

しかし現在は、税金周りのことも含めて、少しずつルールが変わってきています。つまり、日本も仮想通貨に対しての認識を改めはじめたわけです。

3年前に出版された本なので、少し情報が古くなっていると取れる箇所があるのは否めません。

一番最後の「補論」は暗号技術についての簡単な(?)解説ですが、ここはちょっと難しくて、一回読むだけではちゃんと理解できませんでした。とはいえ、暗号化に用いられる計算式までしっかり理解する必要はないと思います。

実際、野口氏はこの項で、

「ビットコインの本質を理解するにあたって暗号理論は知っておいた方が良い。難しい知識はいらないし、この機会に知っておいて損はない」

的なことを書いているその一方で、

「仮想通貨を利用するだけなら細かいことは知らなくて良い。車を運転するのにエンジンが動く仕組みを知らなくても大丈夫なのと一緒」

とも書いてます(笑)。

まあ、暗号周りのことはあくまで補論であり、おまけ的立ち位置なので、ここが分からなくても本の内容を理解するのにさして問題はないということなのでしょう。

とはいえ、一応、「暗号の仕組み自体は別段複雑じゃないけど、数字の大きさがものすごく膨大で、暗号を破るためには一つ一つの数字を総当り式に当てはめるしかない。だから破るのが難しいし、現実的ではないから破ろうとする人はあまりいない」程度の理解はできました。

素人の意見ではありますが、「暗号を破るための効率的な計算が発見されたら、パーになってしまうのでは……?」という考えが浮かびました。その手のことに詳しい人からすると、この心配は杞憂なんですかね?

個人的な評価

一言でいうと、非常に参考になりました。僕だったらAmazonレビューで星5つにします。

僕がこの本を読んだタイミングは、仮想通貨というものになんとなく興味を持ち始めたぐらいのときです。それを考えると、あまり前提知識がなくても参考になる本なのではと思います。

本を読むまで、「ブロックチェーン技術は大発明であること」「ビットコインの他にも色々な仮想通貨があって、どれも性質が違うこと」くらいは知っていましたが、逆に言うと、それ以上のことはなーんにも知りませんでした(爆)。

かといって易しい内容というわけでもありません。本を読むのに慣れていない人、あるいは経済・金融について全くド素人だと、ちゃんとついていけない可能性はあります。

しかし、専門的な視点からしっかり解説されてる本書の内容は、インターネットでは得られない貴重な情報が載っています。仮想通貨に関わろうと思うのなら、絶対に読んで損はありません。

一応、微妙にややこしい言い回しや、普段あまり見かけない漢字はチラホラありますが、個人的にはあまり気になりませんでした。「言い回しや漢字が難しくて、内容が頭に入ってこない!」なんてことは全くなく、基本的には読みやすい本だと思います。

この本がオススメな人

  • 仮想通貨について基本的な知識はある人
  • 仮想通貨が将来どうなるのか知りたい人
  • 仮想通貨の仕組みを詳しく知りたい人
  • 仮想通貨に関連する新しい事業を始めてみたい人
  • 野口氏を尊敬してる人

まとめ

今回は『仮想通貨革命 ビットコインは始まりにすぎない』を紹介しました。

僕としては「仮想通貨初級者で、もっと仮想通貨の知識をつけたい」という人には全面的にオススメしたい本ですが、あくまで個人の解釈による個人の感想であることは、念を押させてください。

Amazonにもたくさんレビューがあるので、そちらも併せて参考にするとより良いと思いますよ。

仮想通貨革命

また、野口氏は今年1月にブロックチェーンに関する本も出版しました。

ブロックチェーン革命

こちらはまだ読んでないので、また気が向いたときにでも。そのときは、また記事をアップしようと思います。

それでは、また。


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