仮想通貨で儲かったら確定申告とか税金とかどうすればいいの?

※12/1、国税庁より「仮想通貨に関する所得の計算方法等について」が公開されました!

仮想通貨に関する所得の計算方法等について|国税庁HP(PDFが開かれます)

こんにちは。桜井です。

最近、仮想通貨がアツくなってきましたね。ビットコインのみならず、イーサやライトコインなどのアルトコインも大きな上げ幅を記録しています。

「億いった!ありがとうございます!!」という仮想通貨トレーダーも、結構、多いでしょう。

しかし、仮想通貨で儲かったら税金を支払わなければいけません。仮に億儲かった場合、儲けの半分近くを支払わなければいけません。つらい話ですが、日本に住んでいる限りは従わなければいけないルールです。

とはいえ、「仮想通貨周りの税金ってどんな仕組みなの?」「そもそも確定申告って?」というトレーダーは多いはずです。仮想通貨は生まれて間もないですし、ルールもあまり整っていませんからね。

というわけで、今回は「仮想通貨で儲かったら、いくら税金を払わなければいけないのか?」「確定申告はどうすればいいのか?」ということについて、書いてみようと思います。

【必読】いくら稼いだら納税の義務が生じる?

肝心なのは、納税の義務が生じるラインを知っておくことですね。それは大きく分けて2パターンあります。

パターン1:給与をもらってる人(会社勤めやアルバイトなど)
→給与とは別の所得が年間20万円を超えた場合

パターン2:給与をもらっていない人(個人事業主や専業主婦など)
総所得が年間38万円を超えた場合

つまり、仮想通貨トレードやその他の利益が合計20万円以下なら、無条件で「確定申告の必要なし」となるわけです。

仮想通貨トレードやその他の稼ぎが20万円を超えているなら、サラリーマンやフリーターの人は確定申告が必要になり、38万円を超えたなら全員が必要になるわけです。

しかし!

仮想通貨の売却によって生じた利益は、利益の金額がそのまま所得扱いになります(仮想通貨の売却益がどのように扱われるかは、後ほど詳しく説明)。

どういうことかと言うと、所得から損失を差し引くことができないのです。

そのため、「仮想通貨トレードで得られた利益は40万円だけど、損失が30万円だから、所得は10万円だな」とはならないわけです。損失が30万円だろうと、100万円だろうと、売買の結果生じた利益が40万円あるなら、40万円に対して課税されるのです。

仮想通貨周りの税金に関しては、ここが結構な落とし穴なので、十分に注意してください。

仮想通貨の税金問題を解決するベストな方法は?

結論から言うと、税理士にすべて任せてしまうのが一番安全で楽です。

その分お金はかかりますが、自分よりも専門知識を持っている税理士の方が正確な申告書を書けますし、必ず期限に間に合わせてくれます。手間の面で言えば、自分で領収書の整理や集計を必要もなくなり、トレードの損益を計算するだけでよくなります。

費用は税理士によりまちまちですが、記帳を自分で行う場合は「7~15万円」、記帳も全て税理に任せる場合は、「15~25万円」あたりが相場のようです。

個人の場合は、税理士に任せず自分で済ませる人が多いと思いますが、仮想通貨で何百万、何千万というお金を稼いだなら、税理士に任せることも十分視野に入るでしょう。専門家に任せる安心感は、お値段なりのメリットがありますよ。

そのため僕からは、仮想通貨でめちゃくちゃ稼いだ人は「税理士に丸投げ」をオススメします。

仮想通貨周りの税金事情。課税タイミングはここ!

ここからは「確定申告を自分でやりたい!」という人向けに解説してみます。まずは課税されるタイミングを知っておきましょう。

先ほども書きましたが、仮想通貨周りの税金事情はハッキリしていないことが多いです。一応、国からの公式な発表はあるので、それに従っておけば、とりあえずはOKでしょう。

まずは、仮想通貨で課税される場合とされない場合を一覧していきます。

Q. 仮想通貨を日本円で買うときは?
A. 非課税です。

仮想通貨は資産という扱いになり、購入の場合は非課税になりました。

Q. 仮想通貨を持ってる状態は?
A. 非課税です。

ハッキリしたタックスアンサーはありませんが、現状は非課税のようです。

Q. 仮想通貨で物を買ったら?
A. 課税されます。

価値の差額が雑所得扱いとなり、課税されます。

例えばビットコインを5千円分買い、その後、ビットコインが値上がりして5千円分の価値だったビットコインが1万円分の価値になったとします。

そのときにビットコインで1万円分の買い物をしたら、5千円分が雑所得扱いになり、課税対象となります。

逆に5千円分の価値だったビットコインが2千円に下がったとき、そのビットコインで2千円分の買い物をしたら課税されません。

Q. 仮想通貨を日本円に換えたら?
A. 課税されます。

儲けた分が雑所得扱いになり、課税対象になります。

例えばビットコインを5千円分買い、その後、ビットコインが値上がりして1万円分の価値になったとします。

そのときにビットコインを日本円に換えたら、差額である5千円分が課税対象となります。

逆に5千円分から2千円に下がったビットコインを日本円に換えた場合、利益が発生していないので課税されません。

Q. 仮想通貨を別の仮想通貨に換えたら?
A. 課税されます。

儲けた分が雑所得扱いになり、課税対象になります。

現在、「1BTC=1,000,000¥」で「1ETH=50,000¥」とします。

この時に、あなたが1BTCを21ETHと交換した場合、5万円儲けたことになるので、その分が課税対象になります。

1BTCを19ETHと交換した場合、利益が発生していないので課税されません。

Q. 仮想通貨を他人からもらった場合は?
A. 課税されます。

贈与税がかかります。

贈与税の基礎控除額は110万円なので、受け取った仮想通貨やその他の資産の合計が110万円以下の価値なら、課税されません。

Q. 仮想通貨を遺族から相続したら?
A. 課税されます。

相続税がかかります。

相続税の基礎控除額は相続する人数により変わってきますが、最低でも3600万円控除されるので、仮想通貨と他の遺産の合計額がそれ以下の場合は課税されません。


課税タイミングについてはお分かり頂けたでしょうか?

要するに、仮想通貨を何かしら別のものと交換するとき、利益が生じたなら課税されるということです。

仮想通貨をただ買うだけなら利益は発生していませんし、仮想通貨をただ保有しているだけなら、日本円に換えない限りは利益が出ている扱いにはならないわけです。この辺りに関しては、株式取引やFXと大体一緒ですね。

正直、仮想通貨と品物の交換や、仮想通貨と仮想通貨の交換については、計上しなくてもバレないような気はします。仮想通貨をもらった場合についても、恐らくそうでしょう。

ただ、いざ突っ込まれたときが大変だと思うので、しっかり計上しておいた方が精神的には楽だと思います。

具体的に、税金はいくらになる?

仮想通貨トレードで得られる利益は雑所得に区分されます。FXも雑所得に区分されますが、仮想通貨とは少し事情が違います。

FXは分離課税で、税率が一律約20%と決まっているのに対し、仮想通貨の場合は総合課税で、累進税率が適用されるのです。

つまり、仮想通貨トレードで得られた利益は、他の所得と合算した金額が課税され、なおかつ稼げば稼ぐほど税金が高まっていくわけです。

また、トレードと言えば他の金融商品と損益通算できる点と、損失を来年以降に繰り越せるのが特徴です。しかし仮想通貨の場合は一切、損益通算できませんし、損失の繰り越しもできません

他のトレードと比べると税金周りが不利な仮想通貨ですが、稼ぎやすい市場だったことを考えると、まあ許せると言った感じでしょうか。

まあ、その話は置いといて、仮想通貨の税金は具体的にいくらかかるかについて見ていきましょう。

雑所得にかかる税金は、以下のような計算式で決まります。

【年間の雑所得×税率-控除額=納税額】

税率を掛けた後に引かれる控除は、特に「速算控除」と言います。所得額からそのまま引かれる基礎控除とは種類が違うので、混同に注意してくださいね。

税率と控除額は、雑所得の金額により決定されます。具体的には以下の表の通りです。

年間の雑所得 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円超~330万円以下 10% 97,500円
330万円超~695万円以下 20% 427,500円
695万円超~900万円以下 23% 636,000円
900万円超~1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円超~4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

例えば仮想通貨の儲けが1,000万円で、他の雑所得が特にない場合、以下のような計算になります。

【1,000万×33%-1,536,000=1,764,000円】

雑所得が1,000万円の場合、納税額は約176万円となるわけですね。

もし仮想通貨の他にも雑所得に該当する所得がある場合は、それを足して計算するだけでOKです。

例えば仮想通貨の儲けが1,000万円で、その他の雑所得が合計で100万円あった場合、計算式はこうなります。

【1,100万×33%-1,536,000=2,094,000円】

雑所得が1100万円の場合、納税額は約209万円になるわけですね。

ちなみに、仮想通貨以外ではこのようなものが雑所得にあたります。

  • 年金
  • アフィリエイト収入
  • ネットオークション、ECサイト、LINEスタンプ、転売などの売上
  • 一部の印税
  • 個人的に貸したお金についた利子など

確定申告はどうすれば良いの?

青色申告と白色申告

確定申告には青色申告白色申告の2種類があります。「この人はこっちで申告しなきゃいけない」というような決まりは特にありません。

極論を言えば、「好み」の問題になります。

青色申告は書くのが難しく、事前に税務署へ申請書を出しておく必要があります。その代わり、特別控除や損失の繰り越しなどができるというメリットがあります。つまり節税効果が高いわけです。

一方、白色申告は書くのは簡単で、事前に申請書を出す必要もありません。その代わり控除や損失の繰り越しと言った節税効果は期待できません。

青色申告の方がメリットが多いので、特別な理由がなければ白色申告ではなく、青色申告を選ぶべきだと思います。

とはいえ、なんだかんだで青色申告は書くのがめんどくさいです。特にサラリーマンやフリーターなどのような本業がある人は、領収書を集めたり計上したりする時間があまり取れないはずです。

とはいえ、青色申告をすれば少なくとも10万円の基礎控除を受けられます。そのため「とにかく節税したい!」なら、やはり青色申告がオススメです。

面倒でも良いから節税したいなら青色申告、節税よりも面倒さが上回るなら白色申告、といったところでしょうか。

ちなみに、これらの条件をすべて満たせば、青色申告することで65万円の控除を受けることができます。

  • 不動産所得か事業所得があること
  • 複式簿記(青色申告の中でも一番面倒なやつ)で提出すること
  • 書類を期限内に提出すること

青色申告をしたければ「開業届け」を済ませておこう!

青色申告をするには、給与所得者か個人事業主である必要があります。

給与所得者はサラリーマンやOL、アルバイトやパートなどが該当するので、そのような人は事前の準備なしでも青色申告できます。

一方、給与をもらっておらず、「ここ最近は仮想通貨トレードだけで生活してた」なんていう人は、開業届けをして個人事業主にならなければいけません。開業届け自体は最短で当日中に済ませることも可能なので、「青色申告したいけどまだ届け出てない!」という人は、今すぐにでも届け出ましょう。

まとめ

今回は仮想通貨にかかる税金や確定申告について書いてみました。仮想通貨トレードをはじめて間もない人や、確定申告はどうすれば良いのかわからない人の参考になれば幸いです。

当然ですが、この記事に書いてあることが、仮想通貨に関わる税金の仕組みや確定申告の全てというわけではないので、そこはご了承ください。仮想通貨の税金に関するルールは、まだまだ曖昧な点が多いので……。

例えば個人事業主になれば、「仮想通貨トレードの利益は事業所得になるのでは?」という疑問が生じます。事業所得として認められるなら、経費を差し引けますし、損失も繰り越すことができます。

ただ、FXは基本的に事業として認められないことを考えると、「う~む」となってしまいます。確かなことについては、国の回答を待つ他にはありませんね。

ともかく、分からないことはそのままにせず、税務署や税理士に質問しましょう。あとあと面倒な事になるよりは全然マシです。